登山をこれから始めたい!と思っている人の中には、
- 初めてで何を準備すればいいかわからない。
- リュックと靴さえあれば何とかなるのかな?
- 初心者だから最低限の準備だけはしたい!
このような悩みや思いを抱えてはいませんか?
僕も初心者のころは右も左もわからず悩んだものです。その気持ち、痛いほどわかります!
この記事では登山歴7年の私が、これさえ準備すれば登山を楽しめる装備をひとつずつ紹介します。
- 【登山の装備】三種の神器は必須|ザック・登山靴・レインウェア
- 【登山の服装】重ね着を基本に|レイヤリング
- 【登山の準備】ザックの中身を優先順に紹介
誰でも初心者の頃は装備について悩みますが、それも登山の楽しみです。
登山を楽しむには準備が非常に大切なので、最高の登山ライフを送るためにこの記事でしっかり準備できるようにしましょう。
私が初心者の頃、「このような記事があれば助かったのにな」と思える内容ですので、ぜひご覧ください。
【登山の装備】三種の神器は必須|ザック・登山靴・レインウェア
登山初心者がまず準備する装備は「ザック」「登山靴」「レインウェア」の3つです。
登山界では三種の神器と言われるほど基本的な装備になります。
この3つがなければ登山は始まらないので、ひとつずつ見ていきましょう。
ザック|30L前後の容量
ザックとはリュックサックの名称です。
初心者はザックを選ぶ際、30L前後の容量を収納できるサイズのザックをおすすめします。
ザックの容量を選ぶポイントは大きく分けて下の2種類です。
- 日帰り登山、宿泊登山(山小屋)に最適なザック【30L前後】
- テント泊に最適なザック【60L前後】
各々の目的次第で積む量が大幅に変わっていきます。
テント泊のザックは容量が大きく必須のギア(アイテム)が大幅に増えます。重量も増し、初心者がすぐに楽しむのは難しい登り方です。
初心者は日帰り登山・宿泊登山のために使うザックを選びましょう。
また、登山ショップに行くとバリエーション豊かなザックがあります。
まず自分で選ぶのは困難なので、必ず店員さんに相談しながら検討しましょう。
初めてザックを選んだときは店員さんに「登る山の難易度」「身体のライン」「体力に自信はあるか」など話しながら相談し、僕にあった最適なザックを選んでくれました。
ザックは登山のモチベーションを上げるギアのひとつ。
自分でも納得できるザックを店員さんと相談しながら選んでくださいね。
登山靴|防水性のあるミドルカットやハイカットの靴がおすすめ
登山靴を選ぶ際のポイントは、
- 足首を守るためにミドルカット以上の靴を選ぶ
- 購入する際、必ず店員さんに相談し、試し履きを忘れない
山を登る際、気を付けなければならないのが足首の捻挫です。
山によってはスニーカーでも登れる難易度の山がありますが、基本的には足首を固定して守れる、ミドルカット・ハイカットの登山靴を履くようにしましょう。
初心者ならばミドルカットの靴がおすすめです。
しかし通常よりも重い荷物を背負って登ったり、登る山の傾斜が急だったり、岩場が多かったりする場合はハイカットの靴が登りやすいです。
ザックと同じように登山靴を選ぶ際も、ショップの店員さんに相談しながら選びましょう。足の形は人それぞれで合う靴も変わります。必ず試し履きを忘れずに!
ローカットの登山靴は初心者のときから履いてしまうと登山道に慣れておらず、足首が守られていないため、怪我の原因になります。
初心者ならば安全第一でミドルカット以上を選び、快適に登山を楽しむべきです!
レインウェア|登山で身体をぬらさないための防水透湿素材カッパ
ザック、登山靴に続き必須となるのがレインウェアです。
レインウェアを選ぶ際のポイントは、
- 防水透過性素材のレインウェアを選ぶ
- おすすめは「ゴアテックス(R)」
レインウェアを選ぶ際、【防水透湿素材】のレインウェアを選びましょう!
防水透湿素材とは防水性・透湿性・撥水性(はっすいせい)の3つを備えた素材の名称です。
素材のおすすめは「ゴアテックス(R)」です。
ゴアテックス(R)は様々な大手メーカーが取り入れており、信頼性も高いのが特徴です。
レインウェアは登山する上で重要なギアのひとつ。
山は事前に天気を調べ、晴れ予報が出ていたとしても急な雨に襲われるのは珍しくありません。
登山中にレインウェア無しで雨に打たれようものなら、体温が一気に奪われます。
そのままの状態にしておくと低体温症になり、最悪の場合、命を落としてしまう可能性があります。
低体温症を防ぐためにも防水透過性の高いレインウェアは必需品なのです。
また、登山中は身体を動かすので、ジャケット・パンツで分かれているセパレートタイプのレインウェアを選びましょう。
登山初心者はショップの店員さんに必ず相談しよう
これまで山を登るにあたって、必須である登山三種の神器「ザック」「登山靴」「レインウェア」を紹介しました。
- ザックの容量は30L前後
- 初心者が選ぶ登山靴はミドルカット以上
- レインウェアは防水透過性素材のものを選ぶ
しかし、いざショップに行くと多種多様のギアがあります。
初心者が1人で選定するには困難でしょう。
また、ザックや登山靴は実際に試してみないと自分の身体に合っているかわからないものです。
ショップの店員さんは登山上級者の方が多いので、アドバイスを聞きながらギアを選定しましょう。
ギア選定に限らず、初心者おすすめの山情報も教えてくれるので非常に勉強になりますよ。
次は登山の服装について紹介します。
季節によって服装は変わってきますが、基本となる考えはオールシーズン同じです。
三種の神器と同等の重要性がある「服装」をひとつずつ解説しますね。
【登山の服装】重ね着を基本に|レイヤリング
服装は初心者・中級者・上級者、関係なく、体温を低下させないためにレイヤリング(重ね着)を意識するのが重要になります。
- ベースレイヤー|汗を吸収・拡散させる肌着
- ミドルレイヤー|体温調節の役割をもつ薄めの上着
- アウターレイヤー|寒さや風から身体を守る防寒着
- パンツ|ストレッチ性のある素材を使ったパンツ
各季節によっても変わりますので、ひとつずつ見ていきましょう。
ベースレイヤー|汗を吸収・拡散させる肌着
ベースレイヤーは汗を冷やさないように「化学繊維の素材」がある肌着を着用しましょう。
逆に、乾きにくい、身体が冷えてしまう「綿素材」の肌着は避けてください。
・夏のベースレイヤー
夏は登っている最中、非常に汗をかくので化学繊維の半袖シャツを着用しましょう。
・春秋のベースレイヤー
春秋は気温が低いため、ウール素材の長袖シャツがおすすめです。
また、中厚ほどの厚みがあるシャツを着用すると寒さ対策になります。
・冬のベースレイヤー
ウール素材の長袖シャツを2枚重ねで着用しましょう。
- 季節によって最適なベースレイヤーを選ぶ
- 汗冷えを防げる化学繊維の素材がおすすめ
冬の登山は初心者には雪の危険が多く、避けるべきです。
慣れるまでは春・夏・秋で登山を楽しみ、ベースレイヤーも選んでいきましょう。
ミドルレイヤー|体温調整の役割をもつ上着
ミドルレイヤーは体温調整のために保湿力・吸汗拡散性に優れた素材をもつ上着を着用しましょう。
シャツ・インナーダウン・フリースがおすすめです。
・夏のミドルレイヤー
吸収性が高いポリエステル素材のシャツがおすすめです。夏場は紫外線も強いので防止目的にも使えます。
定番はチェックシャツです。
・春秋のミドルレイヤー
外気温が低いため、寒さ対策で保温力があるフリースや身体が動きやすい薄めのインナーダウンがおすすめです。
・冬のミドルレイヤー
重さが軽いダウンを着用しましょう。登山ショップだけに限らず、軽量ダウンは様々な場所で購入できます。
- 季節のよって最適なミドルレイヤーを選ぶ
- 体温調整のために保湿力・吸汗拡散性に優れた素材がおすすめ
真夏でも山の頂上付近は気温が下がり、風も強く、ミドルレイヤーは必須です。
登山口付近は暑くても油断せず、ミドルレイヤーの準備は欠かせずに!
アウターレイヤー|寒さや風から身体を守る防寒着
アウターレイヤーは風・雨・雪・寒さから身体を守るため、外側に着用する防寒着です。
レインウェアでも代用できます。
・夏のアウターレイヤー
必ずしも必須ではありませんが、頂上付近は風も強く、ミドルレイヤーで心もとない場合はレインウェアを着用しましょう。
・春秋のアウターレイヤー
外気温が低いため、薄手のウインドブレーカーが身体も動かしやすくおすすめです。
・冬のアウターレイヤー
外気温が非常に低いのでハードシェルの防寒着を着用しましょう。
ハードシェルは生地が分厚く、摩擦に強いため木々の枝やアイゼンの引っ掛かりにも強くおすすめです。
- 雨や風、雪などから身体を守るため、各季節に最適な防寒着を選ぶ
- 登山に必須のレインウェアで代用が可能
アウターレイヤーは少なからずザックの中身を圧迫してしまうので、登山に慣れていない初心者はレインウェアで代用するのが良いでしょう。
登山専用のアウターレイヤーは経験を重ね、順にそろえていくのがおすすめですね。
パンツ|ストレッチ性のある素材を使ったパンツ
パンツはベースレイヤーと同じく、「化学繊維の素材」を使用している、ストレッチ性のある、足を上げやすいパンツを着用しましょう。
また、枝や岩に引っかかっても簡単には破けない丈夫なものが理想です。
・夏のパンツ
ハーフパンツを着用している登山者が多く見られますが、初心者は足の保護を第一に考えロングパンツを着用しましょう。
・春秋のパンツ
ロングパンツに中にタイツを履くだけで、寒さ対策は十分です。
・冬のパンツ
冬はとにかく外気温が低下しています。
そのため、パンツも保温性が高く、耐風性に優れた冬用パンツを着用しましょう。
パンツを何枚も重ね履きしてしまうと非常に動きづらく、転倒し怪我の原因にもなるので、重ね履きは春秋と同じくタイツのみにするのが大事です。
- 化学繊維素材の簡単には破けない丈夫なパンツを選ぶ
- 足が動きやすいストレッチ性のあるパンツを選ぶ
パンツは動きやすさ・汗が乾きやすいを重要視しましょう。
また、撥水性(はっすいせい)があるパンツも軽い雨ならレインウェア無しでも活躍してくれるので便利ですよ。
登山初心者は無理して登山ショップで買わなくても大丈夫
これまで、レイヤリングについて季節ごとに紹介していきました。
しかし、全て用意するとお値段が想像以上になってしまうでしょう。
なので初心者は登山ショップで全て準備しようとせずに、普段着から代用するのがおすすめです。
僕は今でもUNIQLOのシャツやタイツを登山用として愛用しています。
レイヤリングを意識すれば、登山を経験していくごとに何が必要か自分で理解していきます。
少しずつ完成に近づいていく楽しみ方もできますよ。
次はザックの中身について紹介します。
必須なギア・できれば準備するギア・あると便利なギアを優先度順に紹介しますね。
優先度Aから順に見ていきましょう。
【登山の準備】ザックの中身を優先度順に紹介
登山には様々なギアがありますが、初心者は全てを用意する必要はありません。
ここでは初心者が用意すべきギアを優先度A~Cで紹介します。
優先度が高いほど、登山中の安全を確保するギアになります。
ひとつずつ簡単に紹介しますね。ぜひ参考にしてください。
装備優先度Aのギア
優先度Aのギアは登山するにあたって必須になります。
必ず準備してから登山に臨みましょう。
手袋
山には岩場などの歩きづらい場所も多々あります。手をついて進むので、手の怪我防止のためにも必ず着用しましょう。防寒にもなります。
また、初心者は登山用の手袋でなくとも軍手で代用も可能です。
ヘッドライト
登山は暗くなる前に下山するのが重要なのですが、暗くなってしまった場合を想定してライトを準備しましょう。携帯電話のライト・懐中電灯は手が自由に使えなくなり、危険ですので必ず両手を使えるようにヘッドライトを準備しましょう。
行動食
登山は多くのエネルギーを消費します。
エネルギー補給のためにも簡単な行動食を用意しましょう。
ゼリーやアメなどでも十分効果があります。
水筒(ペットボトル可)
登山していると季節関係なく、汗をかきます。
失った水分を補給するため、必ず1リットル以上の水分を準備しましょう。
またスポーツドリンクと水を分けて持ち歩くと、万が一怪我をした場合、水で傷を洗い流せるのが便利ですよ。
水筒ではなくペットボトルを持ち運ぶ登山者も多くいます。その場合は飲み干したら「必ず持ち帰る」を徹底しましょう。
救急セット
登山では安全第一に登っていたとしても不測の事態が起きないとは言い切れません。
そのためにも簡単な救急セットを持ち運ぶようにしましょう。
簡単にバンソウコウや常備薬などで構いません。
地図・コンパス
近年はスマートフォンで地図アプリをダウンロードして登山コースを確認する人が多数ではありますが、電波が届かない・充電が切れるなど、不測の事態が起きた場合、紙の地図・コンパスが大事になります。
また、紙の地図の場合、一目で離れた目的地も認識できます。
ごみ袋
山にごみを捨てるのはマナー違反であり厳禁です。コンビニの袋をごみ袋にして代用する程度で問題ないので必ず用意しましょう。
スマートフォン
不測の事態に備えて外部と連絡が取れる手段を用意しておきましょう。
また、山の情報・山の天気・時間(腕時計を持参しない場合)など安全の面から見てもスマートフォンは必須です。
装備優先度Bのギア
優先度Bのギアは必須ではありませんが、準備しておくと役に立ちます。
余裕があれば準備しておくと良いでしょう。
モバイルバッテリー
必須で準備するスマートフォンのモバイルバッテリーです。
登山中にスマートフォンが充電切れになるほど使用しませんが、不測の事態に備えてモバイルバッテリーを準備しておけば安心です。
サングラス
山の上は平地より紫外線が強いので目を守るため、サングラスがあると便利です。
また、紫外線を浴び続けると目の角膜が炎症を起こし、白内障につながる恐れがあるので準備して損はありませんね。
帽子
帽子は日焼け防止・防寒・防暑などの効果がありますので、太陽に近い山頂に進むほど帽子の大切さを実感できます。
装備優先度Cのギア
優先度Cのギアは準備せずとも問題はありませんが、手元にあると便利なギアです。
登山をプラスアルファで楽しむためのギアや登る手助けをしてくれるギアなど多々あります。
ショルダーバッグ
ザックの中に小さなショルダーバッグ(サコッシュ)を入れておくと便利です。
頂上や登山口前に飲食できるお店や小休憩する場合など、ザックでは邪魔になるのでショルダーバッグが便利です。
また、登山マップ付きのショルダーバッグもありますので、自分流にカスタムできる点も魅力ですね。
トレッキングポール
歩行をサポートしてくれるギアです。初心者や体力に自信がない方におすすめします。
登山ショップで購入できます。
調理器具
山頂でご飯を作って食べたいときに登山用の調理器具を準備しておくと頂上での楽しみがさらに広がります。
しかしコッケル・バーナー・フライパンなど様々な調理器具がありますので、ザックの重量が増える分、登山に慣れてからそろえるのをおすすめします。
安全第一の登山で山の絶景を堪能しよう!
ここまで初心者が準備する装備一覧について紹介していきました。
装備・服装を準備する上で大切なのは、
安全第一を考え準備する
登山は一歩間違えれば命を失う可能性もあります。この事実は見て見ぬふりをしてはいけません。
しかし、安全第一に考え準備を怠らなければ、あなたの目の前に大自然あふれる絶景が広がります。
準備しなければならないギアが多くとも、ひとつずつ確実に準備すれば問題ありません。
この記事でそのお助けができれば幸いです。
大自然あふれる最高の絶景があなたを待っていますよ。
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